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The Strange Ones ザ・ストレンジ・ワンズ/変な2人

時系列版

以下の写真は、あらすじ で用いた写真を、実際に起きた順に並べ替えたもの。

①父親の体罰のひどかった日に、ニックの家に逃げて行ったサムに、ニックが、「今度暴行を受けたら、自分で立ち向かうんだ。もし 俺がその場にいて、君に手を出すのを見たら、奴を殺してやる」と言う。
  
  
  

②夜、居間で休んでいた父にサムがバットで殴りかかり、父のビール缶が床にこぼる。父はまだ死なない。サムは、もう一度バットで父の顔面を強打し、顔に血しぶきを浴びる。
  
  
  
  
  
  
  
  
  

③父殺しを終えたサムが、ニックの家に助けを求めに行く。ちょうどニックはシャワー中。
  
  
  
  
  
  

④殺人を打ち明けられたニックは、サムの家に行き、死体を布で覆うと、家に火を点け、サムを連れて車で逃げ出す。サムは飼猫を連れてくるのを忘れたので、車を止めて道にいた猫を抱き、燃えている家を振り返る。
  
  
  
  

⑤ここからが、逃避行。ニックは一晩中車を走らせ、翌朝、ドライブインでトイレに行く。サムのスマホに片思いのサラからのメールが入るが、サムはゴミ箱に捨てる。その日の夜、車の中で仮眠した後、24時間営業の食堂に入って簡単なものを食べる。
  
  
  
  
  
  
  

⑥その後、深夜のドライブを続けるが、ヘッドライトに死んだ鹿が浮かびあがった時は制動できず、ぶつかった衝撃で車が動かなくなる。明るくなってから歩き始めた2人は、近くにモーテルを見つける。営業停止中のように見えたので、サムはプールに入るが、管理人のケリーが出てくる。サムは名前を訊かれ、「ジェレマイア」と嘘をつく。ニックに好意を抱いたケリーは、無期限・無料での部屋の使用を認めるが、サムにはそれが気に入らない。サムはケリーに、ニックの悪口を並べる。嘘付き、ゲイ、女性に興味がない、さらには、誘拐や殺人までするような人間かもと脅す。ケリーは、2人は兄弟だと思っているので、サムがなぜそんなことを言うのか理解できないが、2人がいない時に部屋を覗きに行き、ツインベッドなのに2人で1つのベッドを共有していることからサムの言葉を信じ、早々に出て行ってもらう。ニックは、そうしたサムの言動に最初は怒るが、サムを憎みきれないニックは許してやる。
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

⑦ニックは、当初からの目的地だった、「子供時代に過した山小屋」にサムを連れて行く。途中で遭った3人組は、2人が大きな荷物を運んでいるのに、射撃訓練に来ただけという説明に疑念を抱く(後で、警察に通報する)。サマーハウスにいた黒猫を見て、サムは自分が殺した父が転生したものだと思い込む。ニックは、サムを昔自分が入ったことのある洞窟の入口に連れて行く。そして、勇気を出して入っていった時の体験を、「別人になった」ようだと話す。その後、通報を受けて山狩りを始めた警官隊によってニックは射殺され、サムはひらすら逃げる。
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

⑧サムが逃げていった先にあったものは、青年のための一種のサマーキャンプ。そこのリーダーのゲアリーは、ジェレマイアと偽名を使ったサムを理由を聞かずに受け入れる。それは、ここに来た理由を打ち明けることが前提だったが、その夜ゲアリーの部屋に行ったサムは本当の名前すら言わなかった。
  
  
  
  
  
  

⑨ここで、「こうなっていたら、すべては違っていたのに」という仮想現実の映像。サムがゲアリーに自分のしたことを打ち明けている。そして、ゲアリーは、「それは、本当じゃない。絶対にやっていない。君が、望んでいるから本当のように思えるんだ」と説得する。「自分の心をコントロールしろ。やめようと望めば、やめられる」とも。この部分は、もしこのタイミングで、サムがゲアリーに対して心を開いていれば、別の展開もあったことをサジェストしている。
  
  

⑩サムは、翌日の農作業にみんなと一緒に出かけて行く。作業にくたびれて置いてあったポットの水を飲もうとする。
  
  
  

⑪仮想現実の映像の続き。サムは実際に水を飲む。そして、近くの森の際に黒猫がいるのを見つける。それがニックの転生だと信じたサムは そのまま森の中に入って行く。向かった先はニックに連れて来られた洞窟。そして、サムは中に入って行く。そうすれば、父殺しという過去を背負わない「新しい人間」になれることを願って。しかし、実際にはそうはならなかった。
  
  
  

⑫結局サムは何も言わなかったので、ゲアリーは身元不明人として警察に連絡する。警察は、ニックに拉致された少年だと認定し、児童福祉関連の係官にサムと面談させる。その中で、サムは、ニックが死んだことを知らされ悲嘆にくれる。そして、事情聴取の中では、父が遠くに転勤になるのをニックが嫌っていて、「気に入らなかった。僕と一緒に住みたがってた… だから、僕のパパを殺したんだ」と嘘をつく。係官はサムが性的暴行を受けたか病院で検査する。結果は陰性だが、「証拠が残ることは稀」とのコメント付き。
  
  
  
  
  
  
  
  
  

⑬病院にはサラが見舞いに来る。学校では公認のカップルと思われている2人だが、実際にはサラの片思い。サムは、とりあえずサラの家に連れて行かれる。サムの寝室でのサラとの話は情報の宝庫。(1)ニックに交際相手の女性が一時いた〔ニックは、恐らく、ゲイではない〕。(2)サラの、「彼が一方的にするの? それとも させられるの?」という興味本位の微妙な質問に対するサムの返事は、「どっちもかな」という嘘〔ニックは、恐らく、何もしなかった〕。(3)サラの携帯に残っていた 「サムが父の殺害を望んでいた」という趣旨のメールについて警察に訊かれた時、サラは「冗談」「ティーンエイジャーにありがち」と言って誤魔化してあげた。「あなたが本気でも」という言葉から、サラがサムの好意を期待していることも分かる。サムはお礼の意味でキスするが、それ以上先に進もうとするサラを断固拒絶する〔サムは、恐らく、ホモ〕。そして、サラの本音が出る。「でも、私には分かってる。あなたは彼を愛してた。今でもね」〔サムの片思い〕
  
  
  
  
  
  

⑭サムは、夜明け前にサラの家を後にする。ずっと歩き、森の際を歩いていると、道路の反対に1匹の黒猫がいる。サムは直感的にニックの転生だと信じる。そこで思い出したのが、この時系列版あらすじの冒頭にあったニックとの会話〔ニックはサムに対し、「かつての自分、父親に暴力を振るわれた自分」を重ね合わせ、強く同情していつも味方になってくれた/そんな愛しいニックを、自分は死なせてしまった〕。サムは車の往来を無視して道路を渡り、車に激突されて死亡する。その直後映る空を飛ぶ鳥の群れ。中の1羽は転生したサムなのだろうか?
  
  
  
  
  

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